お正月の準備
釜 〆
川越總鎮守
氷川神社
釜〆のこと
12月の別名を師走(しわす)という通り、年の瀬は何かと慌ただしい日々が続きます。そして、12月下旬になると大掃除などお正月の準備を行います。ここではお正月を迎えるにあたって準備する釜〆(かまじめ)についてご紹介します。
現在、多くの家庭や飲食店ではガスや電気で煮炊きをしますが、それらがない時代は竈(かまど)に鍋や釜をかけて行っていました。火は人間の生活になくてはならないものであると同時に、全てを灰にしてしまう恐ろしい存在です。昔から、竈には竈神(かまどがみ)さま・荒神(こうじん)さま(呼び方は地域によって異なります)といった神さまがおられ、火防や家内安全を司ると信じられています。かつては年末になると竈に注連縄(しめなわ)を張り、幣束(へいそく)を立ててお祓いをし、竈神さまに感謝を捧げる竈祓(かまばらい)を行った・正月は竈を閉めて竈を使用しなかった、などが釜〆の語源といわれています。現在では、年末に頒布される神棚や台所におまつりされる幣束や祓具(はらえぐ)のことを釜〆と当社では呼称していますが、神棚の掃除をしてお札や幣束を取り替えること・お札や幣束一揃えを釜〆とよぶ地域もあります。竈をもつ家庭がなくなっても、その記憶は今も確実に受け継がれています。
お正月の準備
お釜さま
竈の神さまであり、火の神さまです。火災や火の災いを防ぎ、家内安全を願って台所や神棚におまつりします。
歳神さま
お正月、あるいは新年はなぜめでたいのでしょうか。日本では、昔からお正月には各家々に歳神さま(歳徳神)がやってきて、幸せをもたらしてくれるといわれています。歳神様が訪れる時期なので、正月はおめでたいのです。門松や注連飾りといった正月飾りも、歳神さまをお迎えするためのものです。神棚にも、歳神さまにお鎮まりいただく幣束をおまつりします。
水神さま
水は人間にとって必要不可欠なものです。井戸や台所におまつりします。
荒神さま
荒神さまは竈の神さまであり、火の神さまでもあります。三体の幣束でおまつりする例が多い神さまです。
疱瘡神さま
疱瘡とは天然痘のことで、現在は根絶しましたが、かつては恐ろしい流行病でした。病気や感染症から守ってくださるようにおまつりします。
晦日祓・節分祓
お祓いに使用する祓具で、大晦日・節分に左・右・左と振って身体や家屋を祓い清めるために使用します。
八丁〆
注連縄に付ける紙で紙垂(しで)ともいいます。神聖な場所を示す結界を意味します。

令和八年初詣のご案内
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